「 日別アーカイブ:2016年01月30日 」 一覧
こんにちは、スタッフのはだです。
今回は自然の家で見られる冬の生き物を少しだけ紹介したいと思います。
カヌーのできる穂高湖へつづく道を歩くと、道端にこんな植物が生えていました。
「ヒメカンアオイ」という植物です。
根っこのあたりの落葉をどけると、、、
ひっそりと花が咲いています。少し地味な見た目の花は、冬の間に人目につかないところで
ひっそりと咲くのです。
このヒメカンアオイは”春の女神”とも呼ばれるギフチョウ(オスでも女神)の幼虫が食べる葉っぱです。
残念ながら六甲山のギフチョウは、ずいぶんと前に開発や里山の放棄といった理由で絶滅したと言われ、現在では他地域から移入したものが細々と生息しているそうです。
自然の家周辺にギフチョウが生息してしているかはわかりませんが、もしかしたらサクラが咲く頃に自然の家でも春の女神の姿が見られるかもしれません。
お次は、、、
「ツチグリ」というキノコです。このキノコは夏から秋にかけて見られるものですが、暖冬の影響か今の時期でもたくさん見つかりました。
花びらのような外皮の真ん中には、胞子を撒くための丸いものがあります。ここを触ると胞子が煙のようにポワ~ンと出てきます。
一応食べても問題はないそうですが、食べたら多分むせます。
お次は、、、
沢沿いに生えたエノキ(キノコではなく、榎木という木)の根際に積もった葉っぱを裏返してみると、
国蝶「オオムラサキ」の幼虫がいました。2本の角の生えたイカツイ幼虫ですが、オスは青紫色のはねをもった美しい蝶になります。
冬になると、地面に積もったエノキの葉っぱの裏側に潜り込んで厳しい寒さをしのぎます。
こちらは同じ場所で見つかった「ゴマダラチョウ」の幼虫です。
オオムラサキとすごく似ていますが、どこが違うでしょう?
実は背中のトゲの数が違います。オオムラサキは背中に4対のトゲがありますが、ゴマダラチョウのトゲは3対です。
ゴマダラチョウの成虫は黒っぽいはねに白い斑点があり、その名の通りゴマダラ模様です。
幼虫はとても似ている2種類ですが、成虫はまた違った色をしています。
冬でも十分に楽しい森の中ですが、春になるともっと魅力的な空間になります。
春からも少人数で気軽に参加できる主催のイベントもご用意しておりますので、ご興味ある方はイベントの際にでも”自然観察”してみてはいかがでしょうか。